断酒一年。酒を手放して、人生のハンドルを取り戻した
断酒記念日は、誕生日より尊い気がする。
誕生日は、この世に命をいただいた日。
それはもちろん尊い。
けれど、断酒記念日は、私にとって少し違う意味を持っている。
それは、ただ酒をやめた日ではない。
自分の意志で、もう一度ちゃんと生きようと決めた日だ。
私が酒をやめたのは、2025年6月28日。
前日の6月27日が、最後に酒を飲んだ日になる。
そして、2026年6月28日。
断酒から一年を迎える。
酒をやめたら、人生が静かに動き出した
酒をやめたことで、何か劇的な奇跡が起きたわけではない。
けれど、現実は確実に変わった。
行政書士業務の質が上がった。
仕事が増えた。
収入が増えた。
Uber Eatsを卒業した。
健康診断をきっかけにダイエットを始め、体重も大きく落ちた。
大型二輪免許を取得した。
CB1300SBに乗るようになった。
そして今は、日本一周のことまで考えている。
酒を飲んでいた頃の自分から見れば、考えられない変化だ。
酒をやめた理由
何か大きな事件があったから、酒をやめたわけではない。
最後のきっかけは、神奈川県行政書士会の登録式だった。
たまたま後ろの席になった先生が、司法書士試験の勉強中に酒をやめた、という話をしてくれた。
その言葉が、妙に心に残った。
私はその時、もう自分でも分かっていたのだと思う。
このままではいけない。
酒に逃げている場合ではない。
自分の人生を、もう一度立て直さなければならない。
だから、その言葉は偶然ではなく、必要な時に届いた言葉だったのだと思う。
苦しい時期もあった
ここ数年、いろいろなことがあった。
会社員時代の苦しさ。
行政書士試験。
離婚。
詐欺被害。
生活の立て直し。
Uber Eatsで働きながら行政書士業務を続けた日々。
自分の力ではどうにもならないように感じた時期もあった。
お金の不安、人間関係の痛み、仕事の不安、将来への不安。
酒は、そういうものを一時的に忘れさせてくれた。
でも、何も解決してはくれなかった。
むしろ、翌朝には身体が重くなり、判断力が鈍り、時間もお金も失っていた。
酒は慰めのように見えて、実際には自分の力を少しずつ奪っていたのだと思う。
断酒は我慢ではなく、解放だった
酒をやめる前は、酒をやめたら楽しみが減ると思っていた。
でも、実際は逆だった。
朝が使えるようになった。
身体が軽くなった。
仕事への集中力が戻った。
文章を書く力も、相談に向き合う力も安定した。
お金の使い方も変わった。
時間の使い方も変わった。
そして何より、自分に対する信頼が少しずつ戻ってきた。
酒をやめたことで、楽しみが減ったのではない。
自由が増えた。
仕事も変わった
断酒してから、行政書士業務の質が上がったと感じている。
依頼者への返信。
書類作成。
理由書。
相談対応。
段取り。
判断。
一つひとつが、以前より安定した。
その結果、仕事が増えた。
収入も増えた。
Uber Eatsをしなくても、行政書士業務で生活を組み立てられる方向へ進み始めた。
Uber Eatsには、本当に感謝している。
苦しい時期の生活を支えてくれた。
お客様から直接「ありがとう」と言われる経験も、今の自分の土台になっている。
でも、今は次の段階に入ったのだと思う。
身体も変わった
健康診断の結果説明で、体重を70kg台前半に落とすよう勧められた。
そこからダイエットを始めた。
2026年5月22日には、69.95kg、体脂肪14.2%まで落とすことができた。
今も70kg前後を維持している。
酒をやめたことと、体重が落ちたことは、別々の話ではない。
身体が整うと、心も整う。
心が整うと、仕事も整う。
仕事が整うと、人生の選択肢が増える。
これは本当だと思う。
CB1300SBに乗るようになった
大型二輪免許を取り、CB1300SBに乗るようになった。
昔の自分なら、憧れで終わっていたかもしれない。
でも今は、そのハンドルを実際に握っている。
白樺湖を訪れ、諏訪大社にも立ち寄った。

山の空気を吸い、湖のそばに立ち、神社に手を合わせた。
酒を飲んでいた頃には見えていなかった道が、少しずつ見えるようになってきた。
酒を手放したことで、私は人生のハンドルを取り戻した。
そして今、実際にバイクのハンドルを握っている。
この一致は、私にとってとても象徴的だ。
霊主体従ということ
霊主体従という言葉がある。
霊が主体となり、体がそれに従う。
欲望や惰性や逃避ではなく、内側の静かな意志が人生を導く。
断酒は、私にとってまさに霊主体従の実践だった。
酒を飲みたいという身体の欲。
嫌なことを忘れたいという逃げ。
少しだけならいいだろうという甘さ。
それらに対して、静かに「もうやめる」と決めた。
大げさに聞こえるかもしれない。
でも、私にとっては本当に大きな決断だった。
すべてに感謝
断酒一年を迎えて、いま思うことは感謝だ。
背中を押してくれた先生に感謝。
健康診断で注意してくれた医師に感謝。
苦しい時期に仕事をくれた依頼者に感謝。
Uber Eatsで出会ったお客様に感謝。
支えてくれた人たちに感謝。
苦しい出来事にも、そこから学ばせてもらったことに感謝。
そして、酒を手放すと決めた一年前の自分にも、少しだけ感謝したい。
まだ完成した人間ではない。
まだ迷うこともある。
まだ弱さもある。
それでも、酒を飲まない一日を積み重ねてきた。
その一年が、今の自分をここまで連れてきてくれた。
誕生日は、命をいただいた日。
断酒記念日は、その命をもう一度、自分の意志で正しい方向へ向け直した日。
だから私は、断酒記念日の方が誕生日より尊い気がしている。
断酒一年。
酒を手放して、人生のハンドルを取り戻した。
これから、そのハンドルで、もう少し遠くまで行ってみたい。
